指数とは
指数(べき乗)は、ある数を何回掛け合わせるかを示します。例えば:
23=2×2×2=8
ここでは:
- 2 が底(べース)
- 3 が指数(べき)
- 8 が結果
対数との関係について詳しく知りたい方はこちら →
指数法則の基本
1. 乗法の法則
同じ底を持つ指数の掛け算では、指数を足します:
am×an=am+n
なぜこうなるのか:
- 23×24=(2×2×2)×(2×2×2×2)=27
- つまり、底を掛け合わせる回数を数えているだけです
2. 除法の法則
同じ底を持つ指数の割り算では、指数を引きます:
anam=am−n
なぜこうなるのか:
- 2225=2×22×2×2×2×2=2×2×2=23
- 共通する因数が約分されます
3. べき乗の法則
指数の指数は、指数同士を掛けます:
(am)n=am×n
なぜこうなるのか:
- (23)2=(2×2×2)2=(2×2×2)×(2×2×2)=26
- 式全体をn回繰り返すことになります
4. 零乗の法則
0乗は1になります(0以外の数の場合):
a0=1 (ただし a=0)
なぜこうなるのか:
- anan=an−n=a0=1
- これが0乗が1になる理由です
5. 負の指数の法則
負の指数は、分数の形に直して指数を正にします:
a−n=an1
例:
- 2−3=231=81
6. 分数指数の法則
分数の指数は、根号を表します:
anm=nam
例:
- 831=38=2
- 1621=16=4
対数の公式との関連について →
指数法則例題
例題1:23×24 を計算しなさい
- 乗法の法則を使う
- 23×24=23+4=27
- 27=128
例題2:x2x5 を計算しなさい
- 除法の法則を使う
- x2x5=x5−2=x3
例題3:(32)4 を計算しなさい
- べき乗の法則を使う
- (32)4=32×4=38
- 38=6,561
よくある間違い
- 底が異なる場合は指数を足したり引いたりできません
- a0=1 は a=0 のときは成り立ちません
- −an と (a−n) は異なることに注意
指数法則まとめ表
法則 | 公式 | 例 |
---|
乗法の法則 | am×an=am+n | 23×24=27 |
除法の法則 | anam=am−n | x2x5=x3 |
べき乗の法則 | (am)n=am×n | (23)2=26 |
零乗の法則 | a0=1 | 50=1 |
負の指数の法則 | a−n=an1 | 2−3=81 |
分数指数の法則 | anm=nam | 831=2 |
学習のコツ
- まずは簡単な数字で練習しましょう
- 答えが正しいか確認する習慣をつけましょう
- 複雑な計算は電卓で確認しましょう
- 図を描いて視覚的に理解するのも効果的です